目次
日本IE協会の考え
IEとは Industrial Engineering の略であり、 日本IE協会は以下のように考えています。
IEは、価値とムダを顕在化させ、資源を最小化することでその価値を最大限に引き出そうとする見方・考え方であり、それを実現する技術です。
仕事のやり方や時間の使い方を工夫して豊かで実りある社会を築くことを狙いとしており、製造業だけでなくサービス産業や農業、公共団体や家庭生活の中でも活用されています。
仕事のやり方や時間の使い方を工夫して豊かで実りある社会を築くことを狙いとしており、製造業だけでなくサービス産業や農業、公共団体や家庭生活の中でも活用されています。
動画「IEの概論【ダイジェスト版】」
IEの誕生やIEによる効率化の進め方など、IEの概要を動画で紹介いたします。
- 約4分30秒
- 2024/02/26
補足
- 価値とは、それを享受する側が求める行為や水準をいい、行為の内容・時間・品質・物量・コスト・感性などで表現されます。
- 「価値とムダを顕在化する」とは、価値を生み出す部分とそうでない部分を明確に区分し、それを定量的に、あるいは定性的に示すことです。
- 価値部分を明確に区分するためには、真の価値を見極める目・ムダの見方・時間や物量などの定量的な把握などが必要です。
- また、その価値を引き出すためには、動作分析、時間研究、稼働分析などの各種IE手法や品質管理・原価管理・生産管理などの経営管理手法によって、経営資源の最小化(ムダの排除)をはかることが有効です。
- 経済活動では、IE活動を展開するための条件を醸成するため、人づくり・しくみづくりが重要な要素となります。
- IEは、工業経営の分野での生産性向上活動を起源としますが、現代においては、物流・農水産業・サービス・医療・金融・公共団体業務など幅広く活用され、さらには日常生活の領域でも活用されています。
米国IE協会の定義
IEは、1995年に米国IE協会(AIIE=現IISE)によって以下のように定義されました。
「IEとは、人・モノ・設備の総合されたシステムの設計・改善・確立に関するもので、そのシステムから得られる結果を明確にし、予測し、かつ評価するために、工学的な解析・設計の原理や方法とともに、数学・物理学・社会科学の専門知識と技術とを利用する。」
IEの基本的な考え方は変わることはありません。しかし、オイルショック後に「エネルギー」が追加され、2000年に入って「情報」が生産要素に追加されているように時代の変化とともに、産業社会構造や生活様式も大きく変化する中で、時代の要請に応える形でIEも成長をつづけています。
現在の米国IE協会(IISE)における定義は、以下のとおりです。
インダストリアル&システムエンジニアリングは、人・モノ・情報・設備・エネルギーが統合されたシステムの設計・改善・確立に関係するもので、そのシステムから得られる結果を明確にし、予測し、評価するために、数学・物理学・社会科学の専門知識とスキルを工学における分析と設計の原理や方法とともに活用します。